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ダイレクト向飛車 棋譜案内所

結構棋譜の数が増えてしまったので、分かり易いようにダイレクト向飛車戦型別でまとめてみます。
最近の対局では、めっきり少なくなったダイレクト向飛車。
端歩突き越し型に較べて、主張が少ないんでしょうか。



▲6五角から派生する順




▲6五角~▲同角~▲7五歩~相居飛車
2009/01/27 阿久津主税六段 vs 脇 謙二八段 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し
2008/10/31 神崎健二七段 vs 脇 謙二八段 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し
2008/05/29 木村一基八段 vs 羽生善治王座・王将 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し
2008/05/22 丸山忠久九段 vs 阿部 隆八段 先手▲6五角~▲同角~▲7五歩:後手振り戻し
2008/05/18 Fujimoto-ar16166 vs cassis 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し
2007/05/11 深浦康市八段 vs 阿久津主税五段 先手▲6五角~▲7五歩:後手△7四角



▲6五角~▲4三角成り~▲7五金
2009/07/14 田村康介六段 vs 長沼 洋七段 先手▲6五角~▲7五金:後手△7五歩
2009/02/27 村山慈明五段 vs 宮本広志三段 先手▲6五角~▲7五金:後手右玉~△1三角
2009/02/12 木村一基八段 vs 渡辺 明竜王 先手▲6五角~▲7五金:後手△5二同玉~銀冠



△6二玉~▲6五角
2008/08/04 木村一基八段 vs 深浦康市王位 先手▲6五角:後手△6二玉
2007/03/19 羽生善治王将 vs 佐藤康光棋聖 先手▲6五角:後手△6二玉



▲6五角~▲4三角成り~▲7五歩
2008/05/20 羽生善治王座・王将 vs 森内俊之名人 先手▲6五角~▲4三角成り~▲7五歩



▲6五角その他
2009/03/05 森下 卓九段 vs 森けい二九段 先手▲6五角:後手ダイレクト向飛車~△4二金




▲6五角を見送った通常形



居飛車穴熊
2009/01/20 長沼 洋七段 vs 脇 謙二八段 先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠
2008/06/19 三浦弘行八段 vs 丸山忠久九段 先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠~地下鉄
2007/11/21 渡辺 明竜王 vs 佐藤康光棋聖・棋王 先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠


居飛車銀冠
2008/01/18 渡辺 明竜王 vs 杉本昌隆七段 先手銀冠:後手銀冠


居飛車矢倉
2008/02/29 先崎 学八段 vs 平藤眞吾六段 先手矢倉:後手飛車先棒銀
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2009/07/14 田村康介六段 vs 長沼 洋七段 先手▲6五角~▲7五金:後手△7五歩

ダイレクト向飛車の必修定跡、先手田村六段の▲6五角~▲7五金。
後手長沼七段は対策を用意し、△7二銀~△7五歩と角成りと飛車を詰ます順を見せる。
後手は素人には難解過ぎる金銀を惜しげもなく使う押さえ込みを狙う。


第68期順位戦C級1組03回戦
2009/07/14
「田村康介六段」vs「長沼 洋七段」
先手▲6五角~▲7五金:後手△7五歩


2009/03/05 森下 卓九段 vs 森けい二九段 先手▲6五角:後手ダイレクト向飛車~△4二金

▲2五歩型なので、普通は△5二金左です。
しかし選んだ応手が珍しい△4二金、結果に乱戦に雪崩れ込みます。


第57期王座戦二次予選決勝
「森下 卓九段」vs「森けい二九段」
2009/03/05
先手▲6五角:後手ダイレクト向飛車~△4二金




2009/02/27 村山慈明五段 vs 宮本広志三段 先手▲6五角~▲7五金:後手右玉~△1三角

新人王戦より。
先手宮本三段のダイレクト向飛車から、定番の▲6五角~▲7五金で応戦する先手村山五段。
右玉から△1三角の構想を見せる後手に、腕力で応戦する先手。


第40期新人王戦2回戦
「村山慈明五段」vs「宮本広志三段」
2009/02/27
先手▲6五角~▲7五金:後手右玉~△1三角


2009/02/12 木村一基八段 vs 渡辺 明竜王 先手▲6五角~▲7五金:後手△5二同玉~銀冠

後手渡辺竜王のダイレクト向飛車に対し、先手木村八段は、▲6五角~▲7五金と定番の対策を見せる。
途中珍しいのが、△5二同玉で、銀冠に組む狙いだったのでしょう。


第50期王位戦リーグ紅組1回戦
「木村一基八段」vs「渡辺 明竜王」
2009/02/12
先手▲6五角~▲7五金:後手△5二同玉~銀冠


2009/01/27 阿久津主税六段 vs 脇 謙二八段 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し

先手阿久津六段の▲6五角打ち~▲7五歩。
ダイレクト向飛車にした場合、避けては通れない居飛車の対策の一つ。
脇八段の7筋の歩が切れている主張が通るかどうかの中盤戦へ。


第17回銀河戦本戦Eブロック08回戦
2009/01/27
「阿久津主税六段」vs「脇 謙二八段」
先手▲6五角打ち~▲7五歩:後手振り戻し


2009/01/20 長沼 洋七段 vs 脇 謙二八段 先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠

後手ダイレクト界の至宝、脇先生。
早めの△5四歩から銀冠に組み替える途中で、銀を繰り出し動く先手長沼七段。
先手角を打ち銀交換になり、熱い玉頭戦へ。


第67期順位戦C級1組09回戦
「長沼 洋七段」vs「脇 謙二八段」
2009/01/20
先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠


2008/10/31 神崎健二七段 vs 脇 謙二八段 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し

▲6五角~▲7五歩に、居飛車に振り戻し腰掛銀で対抗するダイレクト向飛車の雄、脇先生。
力の篭った盛り上がりを見せる。


第67期順位戦C級1組06回戦
2008/10/31
「神崎健二七段」vs「脇 謙二八段」
先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し


2008/08/04 木村一基八段 vs 深浦康市王位 先手▲6五角:後手△6二玉

東急将棋祭りでの一局。
深浦王位のダイレクト向飛車から珍しい△6二玉。
▲6五角を誘導する変化で、次に△7四歩から馬の捕獲を狙う指し方です。
管理者はこの順はなしだと思っているんですがどうなんでしょう。

第42回東急将棋祭り
「木村一基八段」vs「深浦康市王位」
先手▲6五角:後手非常に少数派な△6二玉
2008/08/04

類似対局:
2007/03/19 羽生善治王将 vs 佐藤康光棋聖 先手▲6五角:後手△6二玉


2008/06/19 三浦弘行八段 vs 丸山忠久九段 先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠~地下鉄

後手丸山九段は順位戦の大切な対局に、ダイレクト向飛車を採用。
先手三浦八段は早めに6五の位を張り、後手は高美濃を飛ばして銀冠を目指す。
後手の動きを見て、先手は矢倉から穴熊に組み替える展開へ。


第67期順位戦A級01回戦
「三浦弘行八段」vs「丸山忠久九段」
2008/06/19
先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠~地下鉄


2008/05/29 木村一基八段 vs 羽生善治王座・王将 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し

後手羽生王座・王将のダイレクト向飛車から、先手木村八段は▲6五角~▲7五歩と相居飛車を要求する。
早めに端を詰めてポイントを上げ、△8二角から動く後手。先手は棋風通り粘り強く受ける方針。


第49期王位戦リーグ紅組5回戦
「木村一基八段」vs「羽生善治王座・王将」
先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し
2008/05/29


2008/05/22 丸山忠久九段 vs 阿部 隆八段 先手▲6五角~▲同角~▲7五歩:後手振り戻し

後手阿部八段にしては珍しいダイレクト向飛車にする。
先手丸山九段の対策は、▲6五角~▲同角~▲7五歩を選択。
後手は振り戻し、相居飛車の展開へ。
途中、▲7六銀が先手の趣向。


第16回銀河戦本戦Aブロック11回戦
「丸山忠久九段」vs「阿部 隆八段」
2008/05/22
先手▲6五角~▲同角~▲7五歩:後手振り戻し


ダイレクト向飛車 ▲6五角までの手順と細かい変化

まず基本図までの道のりで、最初に気になるのは、6手目▲4五角の筋違い角

後手番なのに損をして、筋違い角を打たれると悲しい気分になりますが、藤井先生が読みの技法にて、

勝率1割でしょう。
普通に指した後、△6四歩~△6三銀~△5四銀と腰掛け銀に組んで、4五の位を取る。
~中略~
楽勝だと思うようになった。


この言葉を信じて、楽勝気分で指します。実際難しいですが、それはそれで…

△2二飛としていますが、10手目△4二飛もあります。これは二手損四間飛車(別名、二手損向飛車)と言う別の角交換振り飛車の入り口になります。(最終的には、向飛車にする)
一旦停止で4三を守り、▲6五角を消しています。乱戦が嫌いな方や、右玉、角換わりなどの避けられない変化が嫌いな方は、こうするといいかもしれません。

ダイレクト向飛車 ▲6五角~▲4三角成り~▲7五金

direct-65kaku-43-52kin.png

ダイレクト向飛車必修の筋、▲6五角~▲4三角成り~▲7五金

狙いは、他の変化に比べて、先手の歩得になっています。
その代償は、金を後手の持ち駒に加えることです。長引けば必ず歩得は生きるとの考え方です。

しかし角と金があると、かなり先手の動きが制限され、難しい駒組みになります。


実戦例:
2009/05/19 神崎健二七段 vs 大石直嗣四段 先手▲6五角~▲7五金:後手端歩突き越し



ダイレクト向飛車 ▲6五角~▲4三角成り~▲7五歩

direct-65kaku-43-75fu.png
ダイレクト向飛車必修の定跡▲6五角。
▲6五角~▲4三角成り~▲7五歩です。

管理者の実戦で一番多かった▲6五角の変化です。多い理由としては、その場で捻り出すと、この変化に行き着く気がします。▲5二馬~▲7五金をよく知らなくて、安全に見えると言うのもあるでしょう。

あと少数派で再度▲6五角から、歩を狙われることがあります。この場合は、△5二金左から、歩を取らせて、相手が普通の筋違い角になるだけです。これも一局だと思いますが、盛り上がって行って、多少指し易いと思っています。

勿論、どちらが良い悪いに直結するような局面ではないです。

2008/05/20 羽生善治王座・王将 vs 森内俊之名人 先手▲6五角~▲4三角成り~▲7五歩:後手ダイレクト~右玉

タイトル戦での対局。
△5四金型が印象的な一局です。
ダイレクト向飛車で一番有名な対局ではないでしょうか。


先手羽生王座・王将は▲6五角~▲4三角成り~▲7五歩を選び定跡形に進みます。
△5四金型を用意した森内名人の右玉に対し、先手は隙の無い形で待機する。
千日手模様でしたが、後手森内名人が打開する展開に。感想戦では、打開したのが少しまずかったとか。

第66期名人戦七番勝負第4局
「羽生善治王座・王将」vs「森内俊之名人」
2008/05/20
先手▲6五角~▲4三角成り~▲7五歩:後手ダイレクト~右玉


ダイレクト向飛車 ▲6五角~▲同角~▲7五歩~相居飛車へ

direct-65kaku-dou-75.png

ダイレクト向飛車必修の定跡▲6五角。
▲6五角~▲同角~▲7五歩の変化を。

▲6五角打ちに対し、ここで△7四角と合わせ、▲同角 △同歩に、▲7五歩と突いた局面。
△7四角で振り飛車指せるとは、鈴木先生のご意見ですが、ダイレクト向飛車を指す方は間違いなく自信のある局面です。

プロの実戦例もあり、一般的な変化です。

狙いは単純に同歩なら、再度▲6五角で今度こそ両成りが受かりません。
当然、△同歩とは取れません、となると飛車を振り戻し居飛車にする方針。



2008/05/18 Fujimoto-ar16166 vs cassis 先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し

将棋倶楽部24の対局から。
後手cassisさんのダイレクト向飛車に、▲7五歩の対策を見せるFujimoto-ar16166さん。
居飛車に振り戻し、銀を早めに繰り出す後手に対し、先手は馬を作ることには成功するが…


レーティング対局室(早指し)
「Fujimoto-ar16166」vs「cassis」
2008/05/18
先手▲6五角~▲7五歩:後手振り戻し


2008/02/29 先崎 学八段 vs 平藤眞吾六段 先手矢倉:後手飛車先棒銀

ダイレクト向飛車に対し、▲6五角打ちを見送った先手先崎八段は矢倉に組む。
それに対し平藤六段は飛車先を棒銀で逆襲する。
先手桂頭の歩を掠め取る角打ちから飛車筋での捻り合いに発展。


第16回銀河戦本戦Cブロック08回戦
2008/02/29
「先崎 学八段」vs「平藤眞吾六段」
先手矢倉:後手飛車先棒銀


2008/01/18 渡辺 明竜王 vs 杉本昌隆七段 先手銀冠:後手銀冠

ダイレクト向飛車に対し▲6五角を見送り、お互いに銀冠を築く展開に。
後手杉本七段の△6二金を見て、動くぞと牽制する渡辺竜王(△6二金は▲2四歩△同歩▲3一角△3二飛▲2四飛△3一飛車の時、▲2二飛成りが王手飛車にならないようにした手、この筋は常時気をつけなけらばならない)。
▲3七桂を見て中途半端な銀冠ながら、後手から動く展開へ。

第66期順位戦B級1組11回戦
2008/01/18
「渡辺 明竜王」vs「杉本昌隆七段」
先手銀冠:後手銀冠



2007/11/21 渡辺 明竜王 vs 佐藤康光棋聖・棋王 先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠

タイトル戦のダイレクト向飛車
がっちり固めてから、攻める棋風通りの先手渡辺竜王、対して後手の佐藤棋聖・棋王は、苦心しながらも銀冠に組む。


第20期竜王戦七番勝負第4局
「渡辺 明竜王」vs「佐藤康光棋聖・棋王」
2007/11/21
先手穴熊:後手ダイレクト~銀冠




2007/05/11 深浦康市八段 vs 阿久津主税五段 先手▲6五角~▲7五歩:後手△7四角

先手深浦八段はダイレクト向飛車の必修定跡の一つ、▲6五角打ち~▲7五歩を選択。
△7四角打ちからお互いに馬を作る展開へ。
後手阿久津五段は飛車先からの逆襲を試みる。


第48期王位戦リーグ紅組3回戦2007/05/11
「深浦康市八段」vs「阿久津主税五段」
先手▲6五角打ち~▲7五歩:後手△7四角打ち


2007/03/19 羽生善治王将 vs 佐藤康光棋聖 先手▲6五角:後手△6二玉

タイトルが懸かった一局
後手佐藤棋聖のダイレクト向飛車から、▲6五角を誘導する△6二玉。注文通り先手羽生王将が角を打ち乱戦へ。
地下鉄飛車を見せる後手に対し、低い陣形から玉頭を狙う先手。


第56期王将戦七番勝負第7局
2007/03/19
「羽生善治王将」vs「佐藤康光棋聖」
先手▲6五角:後手△6二玉


ダイレクト向飛車 概略

direct.png

佐藤康光九段考案の戦法で、従来の角交換振り飛車には無かったスピード感と一手で向飛車に振る欲張りな戦法

何故それまで無かったかと言うと、振った直後の▲6五角打ち(△4五角)が見えていたからで、必ず馬になる変化に踏み込もうとした人は居なかったためです。
佐藤先生が▲6五角を打たせても、△7四角で指せる事を証明し流行した戦法。

振り飛車側から急戦を見せつつ指せるので、主導権を握り易い戦法であると言えます。

他の角交換振り飛車のは最終的に向飛車に落ち着く場合が多いので、それなら最初から向飛車に出来るこの戦法がいいのではと個人的に思っています。

鈴木大介先生曰く、角交換型には向飛車が一番いいらしいです。
一度、四間や中飛車に振る手損は、先攻できる可能性を残しているのに勿体無い気がします。

棒銀、△2五桂ポンと攻め筋が用意され、穴熊、美濃と囲いも選べる。
特に△2五桂ポンが、優秀な手筋であることが見直されて、角交換振り飛車全体が評価されました。

ちなみにダイレクト向飛車と端歩突き越しダイレクト向飛車の違いは、飛車を△2二に振る前に端歩を突き越している場合、端歩突き越しとしています。 三枚換え定跡の有無が戦型の呼び名の違いです。

別名として、有名な所で、佐藤流ダイレクト向飛車、佐藤流角交換向飛車などがあります。
「角交換」「佐藤流」「ダイレクト」「向飛車」の四つを組み合わせて、色々な呼び名があります。








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