角交換振り飛車は、閉塞状態にあった振り飛車に、新しい息吹を与えた戦法です。通常角道を止めた状態で、美濃囲いの堅さを生かし捌きを狙うのではなく、角道を開けたままの、攻め、守りに、全く新しい筋を作り出しました。
優秀な理由は、鈴木大介八段の名著
角交換振り飛車 基礎編に記されている通りです。
基礎編より
- まず、居飛車からの急戦を心配する必要がない。棒銀とか山田定跡は覚える必要がない。
- 押さえるべきポイントが少ない、ひとつの戦型で覚えた筋は他の戦型でも応用できることが多い。
- 振り飛車から攻めることができる。角交換振り飛車は受けの戦法ではなく、攻めの戦法なのだ。これが従来の振り飛車とは一番違う点である。
- 居飛車穴熊対策が完備されている。振り飛車から急戦を見せているので、居飛車は穴熊に囲いづらいし、居飛車穴熊に組ませても、攻め筋がたくさんある。
- 以上のような理由によって、最終的に勝ちやすい。
さらに書くと
- 先攻出来る
- 角頭の弱点が無い
- 穴熊を志向する相手にこちらも問題無く穴熊に出来る
- 銀を中央で使い千日手を打開する事が出来る
- 対局相手がきっちりとした対応策を持っていない場合が多い
非常に優秀な戦法だと感じています。
プロの実戦でも多く現れタイトル戦でも用いられる戦法です。
主に
五つ(+1)の戦型に別れており、それらを定跡と実戦の両面から見てみたいと思います。
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このサイトでは、プロアマ問わず、棋譜を載せておりますが、棋譜には著作権は発生しないと思っています。
その理由の参考資料
棋譜の著作権はない (Katsutoshi Seki)棋譜と著作権 (Wikipedia)このサイトの棋譜には、日時、場所、棋戦名、戦型名、
棋譜を表す記号などが記載されています。
日時など、著作権の発生するものではありませんし、棋譜は記号の羅列に過ぎず、独創性が認められていないからです。
記号の羅列とはいえ、芸術的な一手、力の篭った一手、妙手、好手、絶妙手、奇手、マジック、高速流、鉄板流、変態流、
ファンタジスタ、友達をなくす手、一石三鳥の手、大熱戦、名局から
ブタのような手まで、記号の羅列から感じ取れるものがあります。
素敵なことです。素敵なことですが、残念ながら記号の集合体です。
ネット将棋中継などでの、コメントには、間違いなく著作権が発生していますが、このサイトでコメントはついていません。
データベースを開放
個人的な見解ですが、将棋連盟が保有しているデータベースを開放して、
コメントをつけて販売すれば新しい収入源になりえると思うんですがどうでしょう。新聞、雑誌、棋書の解説をつけるだけでいいと思うんですね。解説元にその分払えば済む訳ですし。ほぼコピペで、もの凄い単純作業が待っている気がしないでもないですが、ネット販売で結構いけると思います。
腕のある個人業者探せば、100万円位で、その程度のウェブデータベースは出来そうですし、ランニングコストは年間数万、あと入力のバイトさんが、一人時給1000円位で… あぁギリギリかも。
Zencart使いなら、一日でサイト立ち上げそうですよね。勿論取り出せる形式の棋譜ファイルであることが前提ですが…
1棋譜10円、コメント付きで50円販売して、どうかなぁ。
でも、確かDBに棋譜が六万以上あるって話を聞いたことがあるし、
全部落す猛者もいるだろうしなぁ。
棋譜の記号に価値がないなら、追加してやればいいと思うのは、素人考えなんでしょうか。
将棋連盟のサイトを見ていつも思うのですが、素材が最高級なんだから、もっと上手くやれるのにと…
この戦法には主に5つ(+1)の戦型があります。鈴木大介八段の名著
「角交換振り飛車 基礎編」
の名称で進めます。
角交換振り飛車は5(+1)の入り口(序盤)があり、急戦がなければ、1~2個の出口(中盤)に行き着きます。序盤は違っても局面が煮詰ると、同一局面になる場合があるということです。
つまり
攻め筋は大体似てきます。一つ覚えれば他の形でも応用できるということです。
入り口の違いを理解して頂きたいです。